【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第47章 *切ない試練【黄瀬涼太】*
黄瀬side
『っち!』
『あっ!涼太!』
これは……オレが高校生だった頃の話。
自分には同い年の彼女がいて、毎日楽しく過ごしていた。
何をするにも一緒で……笠松先輩には『バカップル』と言われた程。
片時も離れたくなかったから、オレは〝このままがいい〟とずっと思ってた。
っちが居ないと調子出ないから。
『練習終わったっスよ、行こう!』
『今日はどっち?』
『オレんちっス』
『やった!お姉さんに会えるー!』
『ちょ!懐き過ぎっスよっち〜オレは〜?』
『勿論、お姉さんの後に構ってあげるっ』
『なんスかそれ!』
よくっちには意地悪をされてた。
オレが溺愛してるからって1日に何回も。
彼女が言うには『弄り甲斐があるんだもん!』だそうだ。
オレで遊んでるんスね?!って少しムッとしたけど、本当に嫌だったわけじゃないし、っちが楽しそうにしてたから許してあげた。
っちが笑えばオレも笑顔になる。
っちが泣けばオレも悲しくなる。
一心同体だったんだ、オレ達は。