【黒子のバスケ】お手をどうぞ、お姫様【裏*18禁】
第44章 *沢山のありがとう【黄瀬涼太】*
黄瀬side
「アンタら何してんスか?」
オレとっちの出会いは決して甘いものではなかった。
たまたま通りかかった路地裏の前。
奥から女の子の悲鳴に似た声が聞こえて行ってみると……その子が無理矢理ヤられそうになってる現場に遭遇。
相手は複数だったけどオレより背が低くて、何よりいきなり声を掛けられたもんだから直ぐにビビって逃げて行った。
「大丈夫っスか?」
「っ!」
オレは彼女に手を差し出したけど酷く怯えてて……その場から全く動けない様子だった。
よく見ればウチの制服を着ていてショーツは膝まで降ろされた状態。
上も乱されてブラが丸見えだった。
「大丈夫、オレは何もしないから」
「うっ…!」
「怖かったっスね……」
「うわぁぁん…!」
オレはブレザーを脱いでこの子の身体を隠し、側にしゃがみ込む。
声を張り上げて泣く女の子はもの凄く震えていたけど、オレはそのまま見守るだけにしておいた。
下手に触れたらこの子が壊れてしまうと思って。
「あ、もしもし?スイマセン、今日の撮影ちょっと行けそうになくて……」
ちなみに今日は久々にモデル業をしようとしてた。
オフだったし。
当日キャンセルってかなり向こうからすれば迷惑だけど……
こんなに弱っている子を放って行ける程、オレは酷い男じゃない。