第2章 あなたのことでいっぱいだから
Yume-side
「ねえねえ、ゆいはちゃん?だよね」
ゆいは「うん。えーと、」
「あ、あたし斜め後ろの席の
せりか!よろしく~」
ゆいは「おう!せりちゃん。
髪の毛サラッサラやん(笑)」
「ねーあたしも混ぜて!!
あたし、まほ!」
ゆいは「魔法?
ちちんぷちぷいぷいの~」
「今すぐに
最後の"う"を抹消して(笑)」
「ねえー楽しそうだね~
入れてよー!」
「私も~」
「あたしも話したい!」
す、凄い。
ゆいぱの周りだけ凄い盛り上がってる。
うちのクラスだけじゃない?
もうこんな打ち解けてるの(笑)
ゆいぱが教室に入ってきた時、
正直、
こんな可愛い子いるんだって思った。
ちっちゃくて、
折れちゃうんじゃないかってくらい
ほっそい身体。
そのわりに胸はしっかりあって、
新品の制服が嘘みたいに似合う。
揺れるポニーテール。
くるっと上がった睫毛。
通った鼻筋。
吸い込まれそうな目。
私だけじゃない。
クラス全員が
息をするのを忘れるくらい
彼女に釘付けだった。