第3章 元彼を諦めるには
その後、録画していた洋画を一本観たあと、他愛もない会話や良介の話になったりして結構ダラダラとして過ごした。
そしてふと腕時計を見ると、もう6時になっていた。
「あ。」
「ん?」
「ひょっとしてさ、私が昼間からヤるの嫌だって言ったから、今まで時間潰してたの?」
「違うけど。」
「え?違うの?
あ!チャーハン自慢したかったの!?」
「違うけど。
……会いたかっただけ。」
「……え?それだけ?」
「あぁ。」
「ヤらないの?」
「ヤりたいの?」
「…………やっぱ昨日から幹也変!!」
「なんでだよ。」
「え、じゃあ今日ヤるつもりないの?」
「なんだよ、そんな残念がるなよ。」
「残念がってない!」
私は顔を赤くしながら声を少し荒げた。
「…………でも、」
「ん?」
「ちょっと、寂しい……かったのかもしれない。」
自分でもなんでこんなこと言ってるのかわからなくて、恥ずかしくて幹也の胸に顔をうずめた。
「……恥ずかしい。」
「お前……なんか今日可愛いこと言うな?」
「それ、ますます恥ずかしいからやめて……。」
幹也の服をきゅっと掴むと、幹也がそっと私を離して、目を合わせた。