第3章 元彼を諦めるには
5月になりました。
高校生活が少しずつ安定してきて、友達も増える時期。
「蒼子ー英語見せて!」
そう言って笑うのは後ろの席の福本良介(フクモトリョウスケ)。
私は振り返りながら答えた。
「また?たまには自分でやってみたら?」
「ちぇーお前日に日にケチになっていくな。」
「良介は日に日に図々しくなるよね。」
私にとって良介はちょっと特別な友達。理由は2つ。
1つは、他の男子と違って気さくに絡んでくれること。
私は案外フレンドリーだし、男友達も中学の頃は普通にいたから、高校でもそんな感じになるだろうと思っていたけど、私と仲良くなってくれる男子は少なかった。
なんか皆遠巻きに見てる感じ。
だけど良介は他の女の子と変わらない接し方で自然と仲良くなれた。
そこから派生して、男友達が何人かできた、って感じかな。
もう1つは……。
「で?昨日も幹也だったんだろ?
お前ら高校生とは思えないほど溜まってんのな?」
「ちょっと!ここ学校!!」
なんと良助と幹也は親友だった。
そしてその幹也はと言うと、あれ以降ほぼ毎日呼び出されて、毎日幹也の家に行って、しかも私の体力などお構いなしに自分が満足するor私が気絶するまでやめない。
何より激しすぎて、毎日違うところが痛くなる。