第2章 【R15】閉じ込めてみた×土方
煙草の匂いがする。
それから、シャンプーの香りも。
屯所の浴場に備え付けられたそれは勿論私も使っているのだけれど。
土方さんの髪から香るとまた違った物に感じられる。
「……お前、良い匂いだな」
同じような事を考えていたらしい。
土方さんは私の肩に顔を埋めて腕に力を篭めた。
ぎゅ……っ
逞しい腕が私を抱く。
腰の辺りに異物感を感じてビクつくと、それを悟った土方さんはわざと下半身を押し当ててきた。
「随分と初な反応じゃねェか」
悪戯な含み笑い。
興奮気味の声音。
上司が初めて見せる“男”の部分に触れて、私は。
『せ……セクハラ上司…っ‼︎』
「仕方ねェだろ。最近忙しくてご無沙汰なんだよ」
『だ、だからって、こんな』
「何だ……慰めてくれねェのか?」
『丁重にお断りしm』
そこまで言いかけて。
土方さんの唇に遮られる。
『ん、ぅ……っ』
「暗闇プレイって一回ヤッてみたかったんだよ」
誰かが言ってた。
“普段硬派ぶってる奴ほど意外とドスケベだったりするもんでさァ”
そんな言葉を思い出しつつ、私は副長殿のキスに溺れていくのであった。
[閉じ込めてみた×土方]完