第5章 2人きり…
レストランを出て…
どれぐらい走っただろう…
私達が居たレストランは
家からそんなに遠くなかった。
だから、
いつの間にか家についていた。
ガチャ…
ドアを開けリビングへ
今日は舞祭組の四人はTV収録で帰ってこない。
裕太もドラマ撮影で帰りが遅い。
家には私ひとり…
宏光と凛はもしかしたら
また付き合い始めたのかも…
両想いなのかも…
そんなことばかりが頭をよぎる。
愛梨「っ…もぉいや…」
次々に溢れる涙…
すると、
ガチャッ
愛梨「!?」
誰!?
私は急いで涙を拭った。
入って来たのは…
藤「愛梨!」
太輔だった…
愛梨「た、太輔どうしたの?」
藤「どうしたの?って…
愛梨泣いてただろ。」
愛梨「な、泣いてなんか…」
藤「嘘つくなよ。」
太輔はしゃがんで私を抱きしめて
くれた。
藤「愛梨、悩みあるなら聞くから
話して?」
その優しい言葉に
愛梨「私…みつの事…
好きみたい。」
言ってしまった。
太輔は…
藤「うん…それで?」
って続きを聞いてくれた。
愛梨「それなのに…凛
にみつとの恋を応援して欲しいって
頼まれて…」
藤「うん。って言っちゃったんだ…」
愛梨「…うん。」
それから太輔は泣き止まない私に
ずっと寄り添ってくれた…
太輔がどんな気持ちだったかも知らないで…