第23章 思い出せ!
麗「ほん・・とに・・っ、ごめんな・・さい・・」
麗は何度も何度も俺たちに謝り続けた
「大丈夫だから、大丈夫だよ」
俺はそう声をかけ背中をさすった
渉は、攻めたつもりじゃなかったんだって謝ってた
少し落ち着きを取り戻した麗は俺たちにこう言った
麗「私、事故で記憶無くなったんですよね・・はねられたって・・」
「・・なんでそれを・・」
麗「私の病室の前で話してるの聞いちゃったんです。目を覚ますかもわからなかったんですよね・・。」
渉「でも、目覚ましたじゃん!」
「そうだよ!こうやって話せてるし!」
麗「・・でも、記憶がないんですよ・・?今までの記憶がすべて・・思い出も大切な人たちのこともすべて・・・」
麗はまた泣き出してしまった
記憶がないなんて、俺は考えられない
ただ辛いってことだけは伝わってきた・・・
「泣かないで・・俺たち今日ここに来たのは理由があるの」
麗「・・えっ・・・?」
麗は顔をあげた
渉「俺たちさ、麗ちゃんの記憶戻そうと思ってwねっ太輔?w」
「うんw麗の記憶全部戻してやるからw」
麗「そんなことできるわk『できるの!』」
「できるんだよ!任せとけw」
麗はかなり驚いていたけど、これが今日俺たちが病院にきた目的だから
―――麗の記憶をすべて思い出させる―――
俺がしてやれるのはこれしかないから