第23章 思い出せ!
俺は、その声を聴き、緊張して少し震える手でドアを開けた
「・・・入るよ」
俺はドアを開け、カーテンがかかっているベッドの近くに向かった
すると、カーテンがゆっくりと開いた
『・・・こんにちは』
そこにいた人は、そのやさしい声をした人は、紛れもなく麗だった
「・・・麗・・」
この間まで意識不明で目覚めるかもわからないって言われてた麗が今、目を覚まして話してる。
奇跡って起こるんだな・・・
麗「あの・・ここの椅子でよければ座ってください・・」
渉「ありがとうw」
「・・ありがとう」
俺と渉はベッドの横に置いてあった椅子に座った
渉「麗ちゃんさ、俺たちのことわかる?」
渉はできるだけ笑顔で質問した
少し間が空き、麗は首を横に振った
渉「そっか・・wじゃあ、自己紹介するねw俺は、横尾 渉です」
麗「・・横尾 渉 さん・・・」
渉「そうそうw麗ちゃんはね俺のこと横尾さんって言ったり、わったーって呼んでたんだよ?だから、どっちかで呼んでねw」
麗「そうだったんですね・・じゃあ、横尾さんにしますね・・?」
渉「うんwそれで、こっちは・・」
渉は俺の紹介をしようとしたけど、それを止めて
「自分で言うよ・・」
渉「わかったw」
「俺は、藤ヶ谷 太輔 です。麗には太輔って呼ばれてた。」
麗「・・藤ヶ谷 太輔 さん。 太輔さんって呼びますね」
「・・・うん。」
やっぱり、俺たちのことわかってなかった
なんにも覚えてなかった
でも、ここに来たのはあきらめるためじゃない。