第46章 赤の誘い
もうすぐ受験シーズン
各々、自分の行きたい高校を決めなければいけない
そんなある日の昼休み、屋上で私はいつも通り赤司君と一緒に過ごしていた
(前はバスケ部の皆でお昼食べてたのにな……)
なんて思うと少し寂しい
バスケ部の皆で屋上で過ごしだしてから他の生徒は屋上に来なくなったので、今は私と赤司君の2人きりだ
赤「友香は僕と一緒に洛山へ来い」
『……赤司君と一緒の学校へは行かない。それにもう決めてるの。私は誠凛に行く』
赤「なぜ?」
『……きっと彼はそこへ行くと思うから』
赤「……テツヤか。なぜ、そこまでテツヤにこだわる?」
『テツ君と前約束したの。それに彼と私の考えは似てるから。きっと彼も〝勝つことが全て〟という理念に疑問を抱いてる』
赤「〝勝つこと〟以上に大事なものはない」
『私はそんなことないと思う』
赤「へぇ…。それなら蹂躙するまでだ。それが例え友香でもテツヤでも」
赤司君の目が一気に冷たくなる
『………っ』ビクッ
赤「……本当に君ぐらいだよ。僕に逆らうのは」
そう言って赤司君は自身の手を私の首元へあてる
『…っ…私を…殺すの……?』
赤「……ハハッ、まさか。友香、それは本気で聞いてるのかい?」
『………。』
私が黙っていると赤司君に腕を引かれ抱き寄せられた
そして、私の耳元で囁く
赤「僕は君だけは殺せない」
『………っ』
そう言って赤司君は私を抱き締める力を強めた