第36章 狂って行く歯車
今日は白金監督が練習を見に来てた
私は初めて会話を交わしたあの日から、白金監督と話すようになった
『監督ーっ‼︎ お疲れ様です‼︎』
白金「あぁ、友香ちゃん。今日も元気だね」
『はい‼︎ 監督は…本当に大丈夫ですか? 無理なさらないでください…。今でもけっこう我慢してらっしゃるんじゃ……?』
白金「そんなことはないよ。そんな年寄り扱いせんでくれ‼︎ ハハハ」
『そんなつもりはないですけど… でも…』
白金「私は大丈夫だ。それより選手達の様子はどうだね?」
『はい……皆、目まぐるしい成長をしています。特に“キセキの世代”の彼らは怖いぐらいです……』
白金「そうか……」
『彼らがいれば全中三連覇もできるかもしれません……でも』
白金「心配なのかい?」
『はい…』
白金「確かに彼らの力は大きすぎる…。青峰もその力ゆえに悩まされた。チームをまとめるには、私や君が彼らのフォローをしていかなければならない。……分かるね?」
『はい…私にできることなら何でも……』
白金「ハハハ、そう思い詰めた顔してちゃまだまだだな」
『かっ、監督…‼︎』
白金「君が笑顔でいるだけでも、彼らの支えになっていると私は思うがね」
『そうだと良いですけど…』
白金「では今後とも頼むよ、美人マネージャー」
『監督、からかわないでください‼︎‼︎ 監督も本当に無理なさらないでくださいね?』
白金「あぁ、分かっている」
『はい…ではお疲れ様です……』
それから少し経ってからだ
白金監督が倒れたと知らされたのは
(やっぱり監督無理してたんだ… あのときもっと強くいっておけば……‼︎‼︎)
白金監督の後は真田コーチが継ぐことになった