第31章 新しいクラス
4月になり私は中学3年生になった
(早いなあ〜、あれからもう1年も経つんだ……)
ちょうど、去年の今頃私は帝光中学校へ転校してきた
(あの頃はこんなに学校生活が楽しくなるとは思ってなかったな…… )
父親と新しい母親に見離され見知らぬ土地で1人暮らし、更には転校という14歳の少女にしてはけっこう酷な状況だったと思う
(こんなに楽しい学校生活が送れてるのも皆のおかげ。ほんとに感謝でいっぱいだな……)
あの日あのとき、テツ君に出逢ってなかったらきっとこうはなってない
バスケ部の見学に行くこともなかったし、寧ろ学校さえもちゃんと行ってなかったかもしれない
(あのときテツ君に話しかけて良かった)
私は改めてそう思った