第2章 東京都立音駒高校排球部
「三旗!カバー!!」
私は自分の方向に落ちてくるボールを拾うと、先輩からは、「ナイスレシーブ」と声をかけられる。
相手には凄いスパイクを打つ人がいなくて良かった。この試合は勝てるかな。
高校に入って始めての練習試合。
初っ端から私はレギュラーに選ばれた。
そして、高校に入って始めての練習試合は2-0で私達の勝ちだった。
「お疲れ、三旗。」
「あ、ありがとうございます。」
私は先輩からボトルを受け取ると一口飲む。
「それにしても、三旗はほんとレシーブ上手いね」
「そんなことないです。スパイクが苦手なだけです。」
「珍しい」
そう言って先輩達は笑う。