第1章 strategie
すっかり固まってしまった俺自身をだし、彼女の中にゆっくりいれた。
「ぁぁ…はぁぁぁんっ…あぁん…///」
一番欲しかったものを与えられた彼女の声は快感に溢れて、とろけそうな感じだった。
「ぅ…っ…締めすぎ…くっ…」
彼女の中はキツくて暖かく、ヌルヌルしていた。
本当にバカだと思うが、俺は本気で幸せだと感じる。
中にいれるということは、一番欲しいものを与えるということは、もう終わってしまうということだった。
昨日現場で知り合って、ほとんど会話も交わさず交わってしまったただのファンと、未来なんてあるわけがない。
彼女のことなんてなに一つ知らない。
普段なにをしていて
普段どんなことに悩み、
どんなことに喜びを感じているのか。
しかし
たった一つだけ分かる事実があった。
彼女の左手のくすり指に、キラリと光る指輪をしていたということ。
俺は快感の絶頂を超えて、彼女のお腹に出した。
初めて俺を狂わせた女は誰かのものだった。
《第一章おわり》