第6章 迷いと決意
セリシアSIDE
「あ、セリシア・・・。」
夕ご飯、少し遅れてジャーファルがやってきた。
一瞬何か迷ったような顔を見せた気がするんだけど・・・。
気のせい?
「ただいま、ジャーファルさん。一日休みもらっちゃってすいません。明日からまた仕事してきます!」
あいかわらず人前ではさん付け。
なんか少し恥ずかしいんだよね。
「いえいえ。それより、買い物はどうです?楽しめましたか?」
「はい!たくさん買っちゃいましたけど。」
一日休みをもらったから、前回行ったお店の並び以外にも、デザート食べたり違う店行ったり、大分遊んだ。
よくよく考えてみると、シンドリアでこうやって遊んだのって、初めてだったんだよねー。
もう一か月近くこの国にいると思ったけどな。
「へえ・・・。どんなものを買ったんです?」
「ワンピースとか、普通に上下別れた服とか。だいぶ数買っちゃった。あ、それと靴も少し。今までの靴だと、ちょっときつかったから・・・。」
「・・・まあ、たまにはいいでしょう。」
あー、これ絶対、お金大丈夫かな・・・って思ったな、絶対。