第5章 幸せって?
セリシアSIDE
『ハロー、セリシア殿。』
「ハローて・・・。色々と大丈夫なの?」
『んー?体調面なら全然おっけーだけど?あー、でもまだ病み上がり。』
久しぶりに見た。
魔力を使わせすぎたから、形になることすら、声を出すことすらできなかったのに。
今はまるで何もなかったかのように元気に見える。
「それならいいけど・・・。ごめんね、やりすぎちゃって。」
『いいよいいよ、べつに。ヘルンスの巫女であるセリシア殿なら、全然オッケーさ!』
その論理で行くと、デアルはダメってことになるけど・・・。
『まあいいじゃない。それより、だよ。セリシアは、何をしたいの?』
「何って・・・。」
キユノ王国に帰りたい。
ジャーファルや八人将、王のみんなと別れたくない。
矛盾してるから、言うのもはばかれる。
『セリシアは今動揺しすぎてるんだよ。もっと楽観的に見てみなよ。きっと答えはすぐ見つかるからさ。』