第5章 幸せって?
セリシアSIDE
「キユノ王国は今、王宮の再建と家屋を作ってる最中らしい。もうだいぶできてるって話だけど。すでに王宮は再建完了済み。別に住める状態のようだよ。」
あれ、この前は8割できてるとかそんなんだった気がするけど・・・。
まあ、いいか。
できているのなら良いに越したことはない・・・はず。
「シンドバッドさんともまだまだ話すことはあるらしいけど、キユノ王国は俺らに返却するつもりらしい。」
「…返却?勝手に奪ったくせに?」
「そう。勝手すぎるとは思うよ。でもまあ、もう過ぎたことだしあきらめろ。俺らは敗戦国の王族扱いになるんだから。」
「う・・・。」
それを言われるとつらい。
敗戦国の王族であり、勝利国の副政務官。
なんとも微妙な立場にいるわけなんだけど。
「で、一応今のキユノ王国の土地の権利はウィリランデがもってるらしい。だからそれも返すってよ。・・・それで一つ聞くけど。」
そこで一回黙る。
え、なに?