第4章 国王と話すこと
セリシアSIDE
「まあともかく。僕はあなたを探していたんです。・・・妻になってもらえませんか。」
大分ぶっとんだ話に聞こえるのは私だけ?
付き合うすっ飛ばして妻って・・・。
結婚しろと?
まあできる年齢ではあるけどそうじゃなくて。
「・・・あの、すごい言いにくいんですけど・・・。」
「僕の妻になっていただければ、前以上の王位につくことができます。それになんならウィリランデ以外の国をあげてもかまいません。どうです?悪い条件じゃないでしょ?」
「・・・ですから、悪いとかじゃないんですよ。」
「・・・どうしてです?断る気ですか?」
王位なんで別にいらないし、国なんてキユノ以外はいらんし。
そのキユノもさっきの話題で返してくれるって言ってるし。
それなら答えは一つ。
「はい。断らせていただきます。」
でもまあ、やっぱりこの人は納得するわけないか。
「なぜ?」
「なぜって・・・。私、他にいますし、彼氏・・・。」
ジャーファルのことを思い浮かべる。
そういえば、この会話聞いてるんだよね。
どんな顔してるんだろう?