第23章 体調不良
セリシアside
カルマさんと話して、なんかスッキリした。
自分のこと、周りの人の方が理解してることもあるんだね。
「それじゃあこれで。今日はありがとうございました。」
「うん。…なんか、ごめんね。選択させちゃって。」
「いえ。…あの家に生まれ、あの親から産まれた運命です。…やり遂げますから。」
堕天はしないって決めてる。
無かったことにはしない。
そうして私達は部屋をでた。
「んー、さてっと。」
ぐっと伸びてみる。
んー、ずっと話してるとちょっと体が固まる。
「これからどうしようか?」
何から考えていこう。
ジャーファルにも話さなきゃいけない。
でもそれは、他のことを考えた後にしたい。
そんなことを思いながら廊下の角を曲がった時だった。
「!?ちょ、大丈夫ですか!?」
視界に入ったのはいつもの風景じゃなくて、廊下の端に座り込む女の人。
俯く…っていうか、何かに耐えるようにしていて顔は見えないけど、この人…。
「セーカさん?ですよね?」
返事は無かったけど、ゆっくりと上げられた顔はセーカさんで。
「あの…人を呼ん…で、ください…」
どう見ても体調悪くて、その場に1人にするのは考えものだったけれど。
「す、すいません!ちょっと離れます!」
私一人でどうこう出来るとも残念ながら思えなくて、謝りながら急いで女官を探しにでた。
当然、走って、気配探って最短距離で。