第16章 異変…?
ジャーファルside
「さて、そろそろ私は仕事に戻りますね。」
彼女のテンションが少し戻ったところで休憩は終わる。
あまり時間はないのだ。
キユノ王国の一団が来れば、それに時間をさかねばならないのはわかりきったこと。
今から見れば余裕のある件でも、キユノの一団が来ているときに進めるのは辛いこと。
だから今までよりも仕事を進め余裕を作り出さなくてはならない。
「あ、うん。この後はちょっと無理だけど基本的には私も手伝えるから言ってね?」
ああ、そういえばこの後はヤムライハとピスティと共に買い物に行くと言ってましたね。
キユノの一団と会うにはちゃんとした服がないとか言ってましたっけ。
「わかりました。買い物楽しんでくださいね?」
「うん…なんかごめんね?忙しいのに。」
「まあ、一国の姫様が礼服とまでいかなくてもちゃんとした服を持ってないのは軽くおかしいでしょうししょうがないですよ。」
「…ジャーファルには言われたくないよ、私服持ってないくせに。」
「政務服がありますから。」
私服なんて着る機会がありませんし。
政務服はどこでも使えますから便利なんです。
「…いつかジャーファルの服買いに行かない?」
「…いつか、ですね。」
そのいつか、なんてあるのでしょうか。
…いけないいけない。
切り替えて仕事しなくては。