第13章 妖精の見せる夢の意味
セリシアside
「どこから話した方がいいのかわからないので、大分最初の方から話していいですか?」
もう大分話した気はするのだけど、どこまでをどう話したのか、それを思い出そうとしてもできなかった。
頭が上手く働いてないのだろう。
もういいや。
考えるのがめんどくさい。
「構いませんよ。セリシアの話しやすいように話して下さい。」
ジャーファルはそういうし、ヤム姉もピス姉も頷いてくれた。
だから甘えることにする。
「私は…この国にくる2年前にキユノ王国をでました。貿易練習でいた国からそのまま。2年の旅でした。」
あの時は、私も今よりずっと子供だったんだろうな。
それなりに子供じゃないと思ってたのに、違ったんだろうな。
「私はお兄ちゃん…デアルと一緒にいたかった。一緒に旅したかった。大した理由があるわけでもなく、ただ一緒に旅したかった。でもデアルは許してくれなかった。」
普段あんまり拒否しないお兄ちゃんだったから、ちょっと驚きだったしカルチャーショックだったっけ。
「デアルはキユノ王国を滅ぼそうとした国を突き止めようとしてて。私は危ないからくるなっていって。説得されて、仕方なく私は1人で旅にでることになったの。」