第12章 嫌な予感
ジャーファルSIDE
「・・・どうします?町の方に探しに行きましょうか?」
「そうですね・・・。お願いできますか。」
「私も探すー!」
「お願いします。見つけたら教えてくださいね。私はもう少し王宮内を探してみますので。」
本当は自分で町まで探しに行きたいところだが、もう少し自分で王宮内を探しておきたい。
まだ探していないところはあるのだから・・・。
「じゃあ行ってきます。眷属器使ってもいいですか??」
「??・・・空から探すつもりですか?」
ピスティのことだ。
眷属器を使って鳥にでも乗って探そうとしているのだろう。
「そう!町中で探しても人多すぎるもん。」
「そうですね・・・。わかりました、かまいません。」
セリシアを見つけることが先決だ。
「一時間経っても見つからなかったら、一度戻ってきてください。いいですね?」
「「はい」」
すぐに見つかりますように。
何事もなく見つかりますように。
ただ町に出かけたかっただけ、言いそびれただけ。
それだけでありますように。
・・・嫌な予感が的中しませんように。