第7章 答え
ジャーファルSIDE
「いいえ、何も聞いていませんが?」
「マジ?・・・じゃあ、言うけど。昨日セリシアが来て、会談を行いたいって言ってきたんだよ。それで、会談を設定したわけ。」
「へえ・・・。」
つまり、シンが言いたいのは盗み聞きするかどうか、ということだろう。
それにしても、セリシアは・・・決めたのかな、自分のこの先の見の振り方を。
きっと、それをウィリランデの王子に言う気なのだろう。
おそらく・・・王妃になる、と言いに。
「・・・私、仕事忙しいんですけど。」
あんまり、その現場を聞きたいとは思わなかった。
だって、好きな人が別の人にそう言うシーンなんて・・・誰が見たい?
「あ、そう・・・?」
「でもま、あなたが今日精いっぱいやってくれるなら、可能ですけどね?」
別に行きたいんじゃない。
こう言えばシンは楽にあきらめてくれるだろうと思ったから言ったのだ・・・けれど。
「うっ・・・。じゃあ、まあ、うん、やるからさ。行くか!」
「・・・え。」
あの王が・・・仕事をするといってるのか!?
普通にありがたいが、これで聞きに行くの決定しちゃったな・・・。