第7章 答え
ジャーファルSIDE
「おい、ジャーファル。お前、今日どうする?」
朝食前の仕事をしていると、シンが珍しく政務室にやってきた。
普段全く寄り付かないのに、珍しいものだ。
「どうするとは?普通に仕事ですけど。」
まあ自業自得なのだが、セリシアがいなくなったことで、仕事は昔道理、つまりここ最近の2倍だ。
ずっとやっていないと間に合うかすらわからない。
「あれ、お前聞いてない?」
「何がですか?」
今日何かあったっけ。
ウィリランデの王子との会談は明日だし、今日は仕事づめだと思っていたのだけど。
「・・・ウィリランデの王子との会談、今日あるって知らね?」
「は?・・・明日でしょう、勘違いしないでください。」
「いや、そうじゃねえよ。明日は俺ら。今日はセリシアだよ。昨日セリシアに聞かなかったか?てっきり話してると思ったが。」
つい、筆を止めてしまう。
昨日一日、セリシアとは会っていない。
こっちもあっちも避けてるのだろう。
朝も昼も夜も、どの食事の時もずらしていたし・・・。