第61章 目覚めた先に
「範司……?何で?」
範司を凝視しつつ、声を出してみるが
どうも喉の調子がおかしいようで、
声が出にくい。
「起きた!!!良かった!!!!!」
私の掠れた声とは対照的に、
範司は相変わらず
朝から頭が痛くなるような大声だ。
………朝………?
いや、朝にしては、周りが暗すぎる。
枕元に視線を向けると、
見慣れないランプが辺りを照らしていた。
こんなランプ、家にあったかな……
まだハッキリしない意識の中、考えを巡らす。
その時、
「モブリット!!
エルヴィンとリヴァイ呼んできて!!」
ドアを開けたと同時に叫んだ
範司の発言に、違和感を覚えた。