第58章 浴衣の効果
「凛。
お前もすぐに受け入れ態勢を整えるのをやめろ。
どれだけ簡単に
エルヴィンに絆されるつもりだ……」
ため息交じりのリヴァイの発言を聞き、
リヴァイに視線を向ける。
きなりの純粋な生地の色は、
リヴァイの白い肌に優しく溶け込み、
その色とは対照的な黒檀色の帯は、
逞しい身体をより一層惹き立てて見せていた。
「リヴァイも相当恰好良いよ。
やっぱり色白で黒髪だと、浴衣が映えるね……
浴衣姿のリヴァイが
和服のカタログの表紙に載ってても、
全然違和感ないと思う。」
リヴァイの浴衣姿をまじまじと
見つめながら正直な感想を述べると、
スッと視線を逸らされる。
「あ。リヴァイ照れてる……!!」
「黙れ。照れてねぇ。」
茶化すように
リヴァイの肩を小突く範司に対して、
端的に言葉を返すリヴァイだったが、
心なしか恥ずかしそうにも見えた。