第55章 今現在の決断

「凛の言う通り、
俺たちは君が二人のうちどちらかを
選ぶつもりがないのは分かってるよ。」


「エルヴィン、いつから聞いてたの……？」

「最初からだ。
話しながらだって聞けるからな。」


当然のように返答され、呆気にとられる。

エルヴィンは出来ることが多すぎる……




「まぁ、“今は”それでいいと思ってる。
そうじゃねぇと、
選ばれなかった方は悲惨だからな。」


話しに入って来たリヴァイは、
そう言ってゆっくり息を吐いた。



「だが、もしお前が俺たちに
ついて来るんだったら、
その時はいずれ選択してもらいたいとは
思ってるが。」

「……そうだな。」

リヴァイの発言に同意したエルヴィンは、
畳の上に寝転んだ。