第51章 次の目的地への準備
「でも一日の大半を地面や岩場で
何もせずに過ごすことが多い怠惰な鷲とも
言われてるから、そこはリヴァイと違うよね。」
「……まぁ、何もせずに過ごせるなら、
たまにはそれもいいがな。」
リヴァイの意外な返答に、目を見張る。
朝起きたら、まず家の窓を全て開けて
空気の入れ替えをし、
掃除担当の日であってもなくても、
必ず廊下を綺麗に磨くような人が
そんなことを考えているとは思わなかった。
「俺がそんなことを思うのは不思議か?」
「不思議というか……
リヴァイはのんびりするより、
動いてる方が好きなんだと思ってた。」
「確かに動いてる方が
性に合っているとは思うが、
たまにはこうしてのんびり過ごすのも
悪くない。」
リヴァイはそう言ってソウゲンワシに目を向け、
フッと息を漏らした。