第7章 得意なことは秘密なこと
「お前にもあるだろ。得意なことが。」
「何だ?」
「夜っ」
リヴァイがそう言いかけたところで、
エルヴィンは勢いよくリヴァイの口を塞ぎ、
突然酸素を遮断されたリヴァイの顔は、
小さく歪んだ。
「……リヴァイ。
それはここで言うことではない。」
何の話か分からず、
エルヴィンに視線を向けるが
目を合わせてくれる様子はなく、
視線をリヴァイに移す。
リヴァイは私と目を合わせた後、
エルヴィンの手を掴んで離すと
「なんだ。お前、俺が寝ている間にし」
そう言いかけて、
再びエルヴィンに口を塞がれた。
リヴァイは眉間に濃い皺を作り、
エルヴィンは焦った表情を浮かべているが、
どうしても二人が
じゃれ合っているようにしか見えず、
思わず顔が綻んだ。