第49章 特技
「リヴァイって動物の匂いは大丈夫なの?」
歩きながら、ふと疑問に思ったことを口にする。
リヴァイは自他共に認める程の
潔癖症だった筈なのに
今日はそんなことを
少しも感じた瞬間がなかった。
「動物の匂いは気にならない。
動物は、人間より遥かに綺麗だろうが。」
お前にもこの意味が分かるだろう?
と言わんばかりの三白眼に見入られ、
思わず頬が緩む。
「そうだね。
私も動物はすごく好きだよ。」
「……だと思った。」
それだけ言ったリヴァイの表情は柔らかく、
この表情を見ると、
やっぱり気持ちが落ち着いた。