第48章 守りたい、
リヴァイは土下座を続ける男を、
しばらく見下ろし、考えを巡らせていた。
この世界の人間も、
こんなに弱い人間ばかりなのか。
言い上げられて、簡単に土下座をすることを
弱いと思っている訳じゃない。
家庭を持っていながらも、
こうして若い女の尻を触る衝動に駆られる程、
抑えられない理性しか
持ち合わせていない精神が弱い、そう思う。
こいつの嫁や子どもが困ることになろうが
こいつの職場での立場が危ぶまれようが
凛に不快な思いをさせたことを
許せるはずがない。
こいつをこの世界で言う“警察”とやらに
突き出す必要があるな……
意図せずとも、深いため息が漏れた。