第48章 守りたい、
その時、電車が駅に着き、ゆっくり停車する。
ドアが開いた瞬間、リヴァイは痴漢の手を掴み、
半ば引き摺る様にして電車から降ろした。
リヴァイの後に続いて電車を降りると、
リヴァイは痴漢の手を掴んだまま沈黙し
痴漢が何か話し出すのを
待っているようにも見える。
すると。
俯いていた痴漢は、いきなりその場に
座り込んだかと思うと、
地面に頭を打ちつける勢いで深々と頭を下げた。
「……本当にすいませんでした……」
「謝れば済む問題だと思ってんのか?」
リヴァイの声は、未だに冷淡だ。