第47章 お弁当と目的地
「この間のエルヴィンが休みの日、
モブリットの家に泊まった時に教わった。」
「え?火口君の家に泊まったの?」
リヴァイやエルヴィンが火口君のことを
“モブリット”と呼ぶのは
今に始まったことではないので、
そこにツッコミを入れることはしないが
リヴァイが火口君の家に泊まるまで
仲良くなっていたことは意外だった。
「範司の家に泊まれる筈がねぇだろ……」
不快感をあからさまに露わにする
リヴァイの声を聞いて、思わず表情が緩む。
「でも、一回範司の家に
泊まったことあったよね?」
「あれは不可抗力だ。
酔ってて記憶が曖昧だったことが、
唯一の救いだった。」
リヴァイは不快感を全面に
押し出したままの口調で言い切った。