第31章 懐かしい人
もうだいぶ慣れてきた
周囲からの視線を感じつつ、
海に向かって三人で歩く。
「もう少し遊んだら、
近くの温泉にでも行こうか。
身体ベタベタするでしょ?」
「ああ。かなりベタつく。
塩水にこんな効果があるとは厄介だな……」
リヴァイは心底不快そうな表情を浮かべている。
「この世界の温泉は、また凄そうだな。」
エルヴィンの声は少し弾んでいた。
「うーん……どうなんだろう。
取り敢えず入り方は一緒だと思うけど、
興奮して暴走しないでね。」
「お前、俺たちを何だと思ってるんだ……」
「だって一緒に入る訳じゃないから。
二人が暴走しても止められないじゃん。」
凛が当たり前の様に言い放つと、
エルヴィンは小さく吹き出した。