第30章 求めているのは一つの作用
「……だが、約束は取り付けた。
凛、そうだろ?」
そっとリヴァイに肩を抱かれ、身体が縮こまる。
どう返事をするべきか迷い、目が泳いだ。
何もそんなことまで話さなくても……
この場を脱出する方法を考えるが、
既に混乱状態の脳内で思考は滞ったままだ。
エルヴィンは凛の肩から
リヴァイの手を離すと、
「そうか。
それなら俺も新たな手段を考えるよ。」
そう言って軽く目を瞑る。
「おい、お前は二度同じ女を
抱かないんじゃなかったのか?」
リヴァイが気になっていた
問いかけをしたことで、
泳いでいた視線は自然とエルヴィンに留まった。