第30章 求めているのは一つの作用
リヴァイに先導され、
砂浜を歩き始めてしばらくすると
もう見慣れてきた、品がある上に、
威厳まで感じられる整った顔立ちが目に留まる。
その周りには、数人の女性が集まっていた。
「……ねぇ……
あんなに足つった人がいたの?」
「んなわけねぇだろ。仲間じゃねぇのか?
足がつった演技をしてた女は、
エルヴィンの右にいる女だ。」
既に演技と決めつけているリヴァイの発言に
失笑しつつも、
エルヴィンの腕に縋る右横の女性に
視線を向ける。
彼女の最大の武器は、胸だ。
ということは一目瞭然で、
豊満な胸をしきりにエルヴィンの腕に
押し付けている様子が、
遠目から見てもよく分かった。