第23章 掬えそうな星の下

一瞬、質問の意味が分からずに口を噤む。


「……ん？
それ、どういうこと……？
恋人同士が何をするか教えて欲しい、
ってこと？」

「ああ。」

明瞭な語感で返事をされ、再び沈黙した。



……リヴァイは恋人が
何をするかを知って、どうするの？


そもそも、私だってちゃんとした恋人が
出来たことなんてほとんどない。

そんな私がリヴァイに恋人の道理を
説くなんて無理だ。



「リヴァイ……
私も恋人らしい恋人ができたことは
ほぼなくて、リヴァイに教えられる立場では
ないと思うんだけど……」

「恋人らしい恋人？
なら、恋人らしくない恋人が出来た時は
どうしてたんだ？」