第21章 反省と真実と誘惑と
「楽しくねぇよ。
何でこの世界の男は、
あんな場所で楽しめるんだ?」
予想外の返答に、一瞬言葉を失った。
「……いや、でも女の子たちに
ちやほやされる環境って
やっぱ男の人なら
嬉しいんじゃないのかな……?」
取り敢えず、一般論を述べてみる。
「ちやほやっつっても、あっちは仕事だろうが。
腹ん中では、汚ねぇ親父の相手なんざ
したくねぇって思ってるだろ。」
リヴァイの言い分はもっともだが、
それがリヴァイの口から出たことは意外だった。
ただの女好き、という訳ではないことが
改めて分かって、何故か少し安心感を覚える。
「……でも、リヴァイはキャバクラで
人気だったんじゃないの?」
そう問いかけると、少しの沈黙が漂った後、
「何でそう思うんだ?」
と、問い返される。