第12章 熱い視線の理由
朝食を済ませ、二人に洗濯機の説明をした後、
支度を終えて食卓のある部屋で二人を待つ。
「待たせてすまない。」
部屋の入り口からエルヴィンの声が聞こえ、
振り向くと、昨日私が選んで買ってきた服を
着ている二人が目に留まった。
リヴァイの服装は、シャーリング加工された
インディゴデニムパンツに
フェイクフード付の五分袖ミリタリーシャツ。
シャツの下から覗く、
ランプブラックのVネックTシャツが
鍛え上げられた胸筋を強調して見せ、
思わず息を呑む。
エルヴィンの服装は、
ベージュのクロップドパンツに、
チョークブルーの七分袖ブロードシャツ。
筋肉質な身体により、
シャツの首元がキツかったのだろう。
第二ボタンまで開けていることで
垣間見える厚い胸板が、鼓動の高鳴りを誘った。
二人とも想像以上に似合っていて、
自分のセンスを褒めたくなる。
「おい、何ボーっとしてんだ。」
リヴァイに怪訝そうな顔で見入られて、
我に返った。
「……あ、ごめん。
二人とも服すごく似合ってるなぁ、と思って。」
「ああ、すごく着心地がいい。
これは何の素材」
「エルヴィン。話が長くなる。
質問は移動しながらにしろ。」
またしても興味津々の
エルヴィンの声を遮るリヴァイは
呆れたような口調で言った。