第11章 戦い続ける為に
「……だが、俺は同意の上でしかしねぇ。
そんな死にそうな顔のお前とヤったところで、
何を楽しめっていうんだ?」
リヴァイの口調は荒々しいが、
私を抱きしめる手は優しく、
穏やかに背中を撫でてくれた。
「お前が何から逃げてんのか知らねぇし
別に聞こうとも思わねぇが、
少なくとも今、俺とエルヴィンは
お前を必要としてる。
求められてんだよ、お前は。」
胸が熱くなる。
心が強く揺さぶられる。
リヴァイの言葉は、
とても魅力的で、とても暖かかった。
こんな気持ちになれたお礼を言おうと、
頭の中で必死になって言葉を選ぶが
「ありがとう……」
結局この言葉しか見つけられず、
自分の言葉の引き出しの空白の多さに呆れる。