第11章 戦い続ける為に
「お前、意外と反射神経がいいな。」
目を丸くしたまま見つめられ、
意図せずともため息が漏れ出す。
「……いや、ダメでしょ?
それ、誘う内に入るからね?」
「あ?傷の手当で舐めるのは基本だろうが。」
リヴァイの言い訳を頭の中で復唱する。
「……それなら、舌の傷は
私が舐める必要ないよね?
リヴァイの唾液で治るでしょ。」
リヴァイは長い瞬きの後、
「なかなか頭の回転が速いんだな。」
と、わざとらしく落胆した声を出した。
「……リヴァイが思う程、
私もバカじゃないからね。」
「別にそんなことは言ってねぇだろ。
ただ、流されやすいと言ってた割に
流されねぇから、拍子抜けしただけだ。」