第14章 母親の声が
「…っはははは!面白いおなごじゃのう政宗ぇっ!」
そう言うと義姫はぎゅっとを抱きしめた。後ろから椿が凄まじい速さで迫ってきてその仲を裂いた。
「いくら義姫様だとてさんに触れるのはお控えくださいませ」
「なんじゃ、は愛されているのか」
いっそ嫌われていればよかったのに、とつぶやいた言葉はにしか聞こえず、本人は苦笑いをしていた。
すると横にいた政宗は大きくため息をついた。
「…まさか連れて帰るとは言わねぇよな」
「はて、聞いた時から妾の屋敷に連れて行こうと思っておったのだが」
「ハァ?」
「えっ」
「駄目なのか?」
まるで連れて帰ることが決まっていたかのような口ぶりだったが、一体その話は何処から浮かび上がっていたのか。は全然話についていけていなかったが周りの様子を見て置いて行かれてるのは自分だけではないと知って安心したような表情をした。
「よ、妾はそなたに興味が湧いた、政宗の所に等おらずに屋敷に来るがよい」
「ふっざけんなよ、俺が目ェつけてたんだぜ?いくら母上だからって許さねぇよ」
「まさか政宗、を娶ろうと…?許さぬぞ!は妾の屋敷に来るのじゃ、な?」
話はどんどんこじれていきついには娶るとかなんだかには次元の違うようなワードが飛び交ってきたので曖昧にうなずちを入れていた。
「ええと…私、加賀に行きたいんですが…」
「加賀よりよいところを知っておる、屋敷じゃ屋敷」
なんだか魅力的な女性というよりただの我儘な餓鬼に見えてくる。