第5章 願い事
「そんなに眠いの?」
「3秒で寝れる。
けど寝たくない。」
「どっち。」
モブリットは腕枕をして
抱きしめてくれる。
「寝たらもったいない。」
「またいつでもしてあげるって。」
「1年に1回じゃない?」
「1年に1回だったら
もう今も出来てないよ。」
まぁ実際のところ、
モブリットが甘やかしてくれるから
こんなことも日常茶飯事。
「確かにそうだね。」
そんな言葉は
モブリットの胸に
吸い込まれていった。
織姫と彦星には悪いけれど、
1年に1回とか言われるくらいなら、
そんな川埋め立ててでも渡ってやる。