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モブリットと妄想日記

第11章 熱



「俺は、もっと弱い部分の、
もっと普通のままの
カコを見せていいと思う。」


そう言いながら、
モブリットは
私の首に汗で張り付いた
髪の毛をそっと剥がしてくれた。


少し開放感を
感じられた気がした。



「俺は他の人よりは
見てるんだろうけど。」



モブリットが小さく笑う。

その表情を見て、
先程までの
私の眉間の皺は
気付いたら消えていた。



「もう少し、
頑張らないで。」

「モブリットの前では頑張ってないよ。」


本当のことだった。

モブリットには
甘えたい時に甘えて、
好き放題させてもらっている。


「それは知ってる。」


モブリットが
複雑な表情を浮かべた。

照れ笑いと
苦笑いを混ぜると
こんな感じの表情になるのか
と思った。


「もう少し、
皆の前でも頑張らなくていいよ。」

「皆の前でモブリットに甘えていいってこと?」


少し解釈を捻じ曲げる。

実際に、
モブリットに触りたいと
思うことは日常茶飯事。

しかし、一応人として
我慢している時もある。

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