第1章 Yellow Birthday .
on たんじょーび
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「はっぴばーすでーごせきー ~♪
送信…♪」
今日、6月17日は
「はっぴばーすでーかざまー ~♪
送信…♪」
五関と風間の誕生日……
「じゃ、ないでしょあんた」
「んぇ?」
「……『送信♪』でもないっ……」
今日、貴方に祝ってもらいたいのは五関でも風間でもない
この、俺だ。
「はぁ……」
深く溜め息をつく。
今日は……まぁ…
俺の、誕生日です。
それを知ってか知らずか
……忘れてるか。
どれかは分からないが、とにかく智はなにかを企んでる。
毎年、6/17 0:00 に届くHappyBirthdayメールは、
どこぞの撫で肩のせいで来ないことは分かっていたが……
「……流石にやり過ぎ」
まさかホントに忘れたなんて事……
「うー……あー……うー……――」
ソファーに座り、頭を抱えてうあうあ言ってると。
「かず」
悩みの種が話しかけてきた。
「……なんすか?」
「今日、オイラん家おいで」
それだけ言って荷物を纏める智は、楽屋を出ようとしてる。
「え……?
っあ、ちょ、さと…――」
バタン と音がしてしまった扉。
「何したいんだろ……あの人……」
どうせ、同じ家に行くんだから一緒に行けばいいのに。
「……取敢えず、行ってみるとしましょうか」
そそくさと帰っていった智の10分後位に、楽屋を出た。