第1章 義理兄弟 .。
私たちは、義理兄弟。
だから、たまに ..いやほぼ毎弟がウザく感じます。
だって..兄弟でこんなに不公平なことなんてある?!
ありませんよね?!
..なんて私が考えていたら。
「...ちゃん。 お姉ちゃん!!」
と優に叫ばれた。
「...何?」
冷静に。冷静に。 と心の中で呪文のように唱える。
「俺の『 ありがとう 』 を無視するなんて...酷いよ。お姉ちゃん」
いや、酷くないよ! ちょっと考え事してただけだよ!
...心の中で言えても、言葉ではいえない自分。
こんな度胸がないなんて、笑いたくなっちゃいます。
『 どんっ 』
...っ?! 今度は何?
「 痛 ...っ 」
後ろに下がりたい。でも、...後ろに壁...。
ああ、これって世間でよく言われて、女子が赤面になるという...
「か... っ 、壁ドン ?!」
「...五月蠅いよ。」
優は楽しんでそうな顔をしたり。
不満そうな顔をしたり。
私、そんなに悪いことしたかなあ...。