第24章 懇親会と云う名の
「いや、やっぱり言わなくて良い」
私の言葉を遮ったのは兵長だった。
ええーっ!
何だよ兵長ー!
焦らさないで!
調査兵から降るブーイングの嵐。
しかし兵長はサラリと受け流して私の方へ歩み寄って来る。
「こいつが何と言おうが……俺をどう思っていようが、関係ない」
俺は死が別つまでを愛す。
俺の生が続く限りを守る。
誰にも渡しやしない。
この女は俺の物だ。
「この事実だけで充分だろう?」
そう言って兵長は私にキスをした。
ぎゃあああ!
兵長ォォォ!
素敵ィィィ!
調査兵も憲兵も男も女も関係なく。
大食堂に居た総員が喀血したのは、言うまでもない。
第24章[懇親会と云う名の]完