第23章 兵団対抗野球大会
二回以降も調査兵団の猛攻は続いた。
アニのハイセンスな投球に苦戦を強いられる場面もあったが、しかし。
背番号9のグンタさんは噂通りのパワー系で大型のヒットを量産したし、兵長とバッテリーを組むエルドさんは自慢の脚でゲームを動かした。
また、ジャンに至っては兵長に謎の耳打ちをされる度、真っ赤な顔でホームランを打ちまくったのだ。
「本塁打一本ごとに一発」
後から兵長に聞いた。
全くクソッタレである。
と、云う訳で。
予想通りといえば確かにそうなのだが、八回裏を終えた時点で14対2……憲兵団ユニコーンズのボロ負けは目前なのであった。