第14章 師団長と女の子の日
「ケーキ食べるか?」
皿洗いを終えたらしいナイルが
そう声をかけてきた。
「食べる!」
「持ってくる。」
ナイルは小さく笑い、
またキッチンへと戻り、
先程買ってきたケーキと
お皿を持ってきた。
「…ケーキそんなに大きいやつ
買ってきたの?」
箱を開ける前に
私はそう尋ねずにはいられなかった。
だって、
ナイルがなかなか大きい平皿を
二枚持ってくるものだから。
私の想像しているカ
ットケーキではないのだろうか。
「え?いや、普通の切られたやつ。」
「あ、ううん。
どんなのだろうって思っただけ!」
いつもの私ならすぐにいちゃもんをつけるけれど、
今日はナイルがここまでしてくれている。
だから暖かく見守ることにした。