第8章 ツンデレ好きなのか……そ、そうか……
城の門が見えてくると、門の前に人影があることに気が付いた。
段々と近づくにつれ、それがどうやらヘイヤである事もわかった。
ヘイヤは門前に立ち、腕組みをしながら此方を見据えている。
「ハンス……一体これはどういう事か説明してもらおうか」
ヘイヤは二人が門をくぐるや否や、詰問してきた。
「どういうって……カインを迎えに行っていた」
「私は何も聞かされていないが?」
「ああ、言ってないからな」
ヘイヤは顔には表立っていないが、どうやらかなりご立腹の様だ。
それに比べ、ハンスは軽く話を流していた。